こんにちは。ヒルサイドビュー矯正歯科院長の池田です。私は立教大学経済学部を卒業してから歯科大学に再入学しました。立教大卒業後すぐにハワイでの生活をはじめ、ハワイ大学に新設されたコミュニティーカレッジの一つであるリーワード校に入学しました。その当時授業料は何故か4ヶ月(One semester)25ドルと日本人に対して格安でした。1年程経過しやっとアルバイトができるようになって一安心していたところ、サーフィンで顔に大ケガを負い、やむなく帰国せざるを得なくなりました。その時歯科医に嫁いだ叔母から「歯科はいいわよ」と歯科医になるのを薦められ、帰国後の夏に受験勉強をスタートし歯学部に入った次第です。その時ハワイの友人から「矯正をやってみない」と言われ、「矯正って何?」それが私の矯正との出会いです。1年生の時(当時歯学部は1・2年は教養課程、3~6年が専門課程)からAJOという矯正の専門雑誌を読み出し、大学院はやはり本場にとペンシルバニア大学矯正科に入学しました。
大学院卒業後ニューヨークから飛行機で飛び立つ時、摩天楼を眼下にして気分は最高。しかし日本に帰って来た時、米国との違いを予想以上に感じました。米国では「歯並びは命」。J.F.ケネディも将来政治家になるにはと矯正治療をしたそうですが、自分の子供の歯並びは親の役割と考え、子供が8~10才になると矯正治療の必要性があるか?矯正医を尋ねます。私の娘はUCSF矯正科を卒業してサンフランシスコ近くで今開業していますが、1日に70人程を治療しているそうです。
現在妻も歯科医で私を助けてくれ、同じ方向を目指してくれるスタッフにも恵まれ、臨床に何の不満はありませんが、日本は何故?と他のアジアの国でも若者たちが矯正をはじめているのに、この違いは何故なのでしょうか?私はいつもオリンピックが近づくと憂鬱な気分になります。
私のキャリアで一番の出来事はRoth先生と出会い、彼の2年におよぶコースを4ヶ月毎にサンフランシスコで受講し、そこで顎関節と歯の並びの関係の重要性を学べたことです。大学院でも多くの事を教えて頂きましたが、この口の中の歯並びと顎関節(TMJ)の密接な関係を私の臨床に取り入れることになり、私の臨床は異なる次元に入ることができ、現在まで続いています。ハワイでのケガ、これが私の人生の大きな転換点となったのです。
アメリカ矯正学会認定医
日本矯正歯科学会 臨床指導医
院長 池田和己