院内だより

口内炎

実りの秋、食べ物がおいしい季節になってきましたね。でも、よそ見をして食べていたらうっかり口の中を噛んでしまった!矯正装置をつけ始めたら、ブラケットが唇に当たって口内炎ができてしまった!なんてことも…。ジンジンと痛んで気になってしまう…。今回はそんな口内炎についてお話します。

口内炎とは、ほおの内側など口の中や、その周辺の粘膜に起こる炎症の総称をいいます。口の中は湿潤しているので傷は治りやすいですが、肌などの皮膚と違って炎症が起きやすいです。口の中には「常在菌(じょうざいきん)」と呼ばれる数十~千億匹の細菌が常に存在しています。虫歯の原因菌であるミュータンス菌なども常在菌の1つです。口の中にできた傷に細菌が繁殖すると炎症が起き、この炎症で口内炎となります。大抵はだ液によって細菌が洗い流され、口内炎になる前に傷が治ります。しかし、睡眠不足やストレスなどで、だ液の分泌が低下していると、細菌が洗い流せず傷で細菌が繁殖し炎症が起こってしまうのです。

口内炎にも色々なタイプがありますが、主な3つのタイプをご説明します。
■カタル性口内炎
矯正治療中にできる口内炎はこのタイプが多いと思います。誤って口の中を噛んでしまったり、矯正器具などによって口の粘膜が刺激され傷ができてしまった場合に起こります。主に外からの刺激が原因で起こる口内炎で、口の粘膜が赤く腫れたり水疱(水ぶくれ)ができたりします。傷の境界がやや不明瞭で口の中が熱く感じたりすることもあります。また、味覚がわかりにくくなることもあります。
■アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
一般的多くみられるタイプの口内炎です。原因ははっきりわかっていませんが、ストレスや疲れ、睡眠不足による免疫力の低下、栄養不足(ビタミンB2が欠乏すると口内炎ができます)などが考えられています。赤く縁取られた2~10mm程の丸くて白い潰瘍ができ、小さなものが2~3個群がって発生することもあります。普通は10日~2週間ほどで自然に消滅して痕は残りません。
■ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎は口の粘膜に多くの小水疱ができ、それが破れてびらんを生じることがあり、発熱や強い痛みを伴うことがあります。

一般的に口の中の粘膜が薄い人や食物アレルギーがある人は口内炎になりやすいと言われています。口内炎の予防には、バランスのとれた食事をして免疫力をアップさせることや、口の中を清潔な状態に保つことが大切です。殺菌成分入りのうがい薬や洗口液でうがいをして細菌の数を減らしたり繁殖を抑制することも効果的です。塗り薬は口内炎が痛くて食事ができないような場合に、上に膜を作って痛みを抑え、炎症を抑えます。ただ、細菌の繁殖を抑えることはできないので、まず殺菌成分入りのうがい薬や洗口液でうがいしてから使用するのがおすすめです。

当院では矯正器具をつけた方に透明のワックスをご用意しています。また、今年からGishy Gooというシリコン剤の保護材の取り扱いを始めました。透明ではないため前歯部に着けると少し目立ちますが、ワックスよりも持ちがよく受付の私も愛用しています。興味のある方は受付まで☆少しでも当たって痛い時は我慢をせずに保護材をつけて当たりが強いのを和らげてみてください。ひどくなる前に対処するのがおすすめです☆

2013年11月27日 11:20

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