院内だより

フッ素ジェル使用のススメ

寒い日が続きますが、皆さん体調は崩されていませんか?インフルエンザやノロウィルスなどの感染が流行する時期です。うがい・手洗いの徹底、そして免疫力を高め、感染を予防しましょう!
さて、2014年第1号の院内便りのテーマは、「フッ素ジェル使用のススメ」です。フッ素ジェルはむし歯予防の為のフッ素を主成分とした製品で、やわらかなジェリー状に作られたものです。皆さんご存知のように、矯正治療中は装置が入ることにより、口の中が複雑な環境になりプラークコントロールが難しくなります。また、装置の間などに食べ物が停滞しやすくなるなど、自浄作用が悪くなり、どうしてもむし歯のリスクが高くなってしまいます。そこで毎日の歯みがきにプラスして使用して欲しいのが、フッ素ジェルです。では、具体的にフッ素はむし歯予防にどんな働きをしてくれるのでしょうか??

①むし歯菌の働きを抑制
むし歯菌の酵素の働きを抑制し、歯を溶かす酸を作らないようにする。また、むし歯菌の栄養となる糖の取り込みの邪魔をし、菌が歯につき易くするための粘着性の強い物質を作るのを抑える。
②酸に負けないための歯質強化
耐酸性向上:歯の表面を構成するハイドロキシアパタイトから歯を溶かす酸に強いフルオロアパタイトを作りエナメル質をかたく丈夫にする。
むし歯に対する抵抗性:歯のエナメル質結晶の弱い箇所を修復し、より強固な結晶を作る。
再石灰化:唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンと共にむし歯菌の出す酸で溶けかかった歯(脱灰)の表面に沈着し、歯の表面を修復する。

フッ素の効果、おわかりいただけましたでしょうか?
当院でも、むし歯予防のため歯科衛生士が毎回クリーニングを行い、約半年に一度は歯の表面にマニキュアのように塗布する“フルオプロテクター”という高濃度のフッ素を用いています。ですが、一番重要なのは患者さんの毎日のホームケアです。以下のフッ素ジェルの効果的な使用法、ぜひ参考にしてみて下さい。

☆フッ素ジェルの効果的な使用法☆
まず、歯みがきをしてプラークを落とします。
その後、歯ブラシのブラシ部分と同じ長さ(1~2cm)ジェルをのせ、歯全体に万遍なく行きわたる様にブラッシングをします。
過剰分をはき出し、うがいは最小限に抑えて30分間は飲食を控えます。
就寝時は唾液の分泌が減少する(自浄作用が働きにくくなる)ので、就寝前のフッ素使用は大変効果的です。
 
せっかく矯正治療で顎関節と調和した正しい咬み合わせとキレイな歯並びを手に入れたのに、むし歯になってしまっては本末転倒ですよね。フッ素を毎日正しく使用することで、むし歯のリスクは下がります。フッ素の力を借りて、むし歯にならない強い歯を作っていきましょう!

最後になりましたが、今年もスタッフ一同全力で治療に取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

2014年01月19日 21:13

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