よりレベルの高い矯正治療を目指して
3D画像による顎関節診断
過去の院内だよりを整理していたら、3次元画像を紹介した回を見つけました。当院の歴史のようなものを感じたので、ちょっと話題にしてみます。
歯科用X線撮影装置の製造メーカー、朝日レントゲン社のホームページによると、日本で歯科用CT診断装置の研究が始まったのは1992年頃で、それから研究が重ねられ、22年後の2004年に3次元画像撮影が可能なCT診断装置『PSR9000N』が発売されました。この機械を日本で初めて導入した医院が池田先生で、今からちょうど20年前のことになります。
顎関節と歯並びは密接な関係があります。このことを当院は第一に考え、顎関節を重視した矯正治療を行ってきましたが、2004年以前は2次元の画像しかありませんでした。それは平面的なもので、顎関節の状態把握には限界がありました。
そんな中で登場したのが『PSR9000N』でした。池田先生は、顎関節の状態をはるかに正確に確認できる三次元のCT画像の素晴らしさに着目し飛びつきました。この機械で撮影をすると、顎関節がほら、三次元でこんなにはっきりと見えるようになったからです。
「どうですか。耳の穴の中まではっきり見えるでしょう。骨の凹凸や成長を表す気泡状態までも、この機械はしっかりとらえて見せてくれます。顎関節や歯槽骨までもくっきり写ります。これにより、これまで手さぐりや経験上から行うしかなかったことが、目ではっきりと確認をしながら行うことができるようになったのです。(院内だよりから)」
あれから20年。当院の顎関節を重視した矯正治療は、三次元画像やMRI画像で患者さんの最新の状態を把握しながら、ハイレベルなゴールを目指して行われてきました。それにより、安定した顎位と美しい歯並びを手に入れた患者さんは数知れず。池田先生は今、患者さんの治療を行いながら、これまで培った確かな技術を膨大なデータと共に後世に残そうとしています。