小顔になる大事な話
矯正治療する前に、どのような骨格をしているのかを知るため、セファロというX線写真を撮りますが、顔の大きさと骨格の大きさに差があることがあります。骨格はそれ程ガッチリしていないのに、顔をみると大きく頬が腫れている・・・ 最近では頬の筋肉(咬筋)を可視可能であるので確認すると、この筋の腫脹が原因となっていることが多いのです。触診すると板の様に硬く、少し圧迫すると不快感から圧痛を訴えます。顎関節と咬み合せの調和がとれていないと、歯ぎしり(Bruxism)、くいしばり(Clenching)の状態になりやすく、特に夜は咬筋はトレーニングの成果が出て肥大してきます。頬は水ぶくれ状態、そして頭痛(筋緊張性)の原因ともなり得ますので、泣きっ面にハチという状態です。
初診時
33歳女性。主訴は「歯並び」、当院での診断は「歯の叢生」でした。
咬み合せのずれがあり、食いしばりが認められたため、まずスプリント療法を行いました。
スプリント療法の期間は8ヶ月、治療費は29万円(税別)でした。
顎の位置を確認した後、矯正治療を行いました。
スプリント療法後に矯正治療を行った
矯正装置はSWAを使用、上下左右小臼歯4本の抜歯、治療期間は2年3ヶ月、治療費は102万5千円(税別)でした。
※治療上のリスクとしては、歯根吸収、歯髄壊死、カリエスの発生、歯肉退縮、顎関節症、歯周病の悪化があります。
MRI画像
初診時
矯正治療後
咬筋(*印)の厚みの変化に注目。顔はまるで別人です。このように咬み合せが悪くて筋肉が肥大している場合は、咬み合せの治療で肥大の改善が可能です。一見「痩せたのでは?」と思われがちですが、もともとスマートな方で体型は変化していません。